私が初めて購入したスポーツバイクはクロスバイクでした。
当時は2013年。ピストバイクブームを経て、クロスバイクやロードバイクに注目が集まり始めた頃でした。
実はクロスバイクを購入するまで、スポーツバイクについては全く知識がなかったんです。
そんな私がクロスバイクを実際に購入するまでに何をしたか、そして身長が低いゆえに立ちはだかった困難についてご紹介していきたいと思います。
自転車購入のきっかけ
転職で会社が変わったことを期に、引っ越しをすることになりました。物件は駅から20分の住宅街にあるアパート。
都内なのに静かな住宅街でスーパーやコンビニも近くとても便利ではありますが、駅が遠くて遊びにでるのも大変です。そこで私が考えたのは、「自転車を買おう!」でした。
もういい大人だし、せっかくなら長く使える良いものを買わなくてはと思ったのがスタート地点です。
ここから私の自転車ライフが始まるのでした。
スポーツバイクを選ぶには
自転車のジャンルを知ろう
購入意欲が沸いたまでは良いのですが、自転車のブランドはおろかどんなジャンルがあるのかも知りませんでした。
子どもの頃流行ったマウンテンバイクとMTBは別物、と思っていたほどの無知レベルです。
そこでまずは本屋に走りました。いろいろな自転車が載っているムック誌があったのを思い出したのです。
普段はマンガの本棚しか見ませんが、なぜか覚えていました。野生の勘が働いていたのかもしれません。
枻出版社から発売されいているムック本は、見やすくておすすめです。
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目的にあったバイクを選ぼう
スポーツバイクにはロードバイク、マウンテンバイク、ピストバイク、クロスバイクと様々なジャンルがあります。
全くの無知ですので、何をどこからどう決めたら良いのかわからない。デザインで決めるのもありかもしれないけど、安い買い物じゃないからきちんと選びたい。
そこでまずは何をするために乗るのか、目的を考えました。候補を絞るのです。
私の場合は以下の3つが目的です。
- 自宅から駅までの通勤
- 駅前商店街までの買物
- おしゃれにかっこよく街乗りがしたい
そして次に必要な要素と不要な要素をリストアップします。
- スピードは重視しない
- かごや泥除けは無くてもよい
- 走行時の安定感は必要
こうして条件を挙げていくことで自分の考えや必要な要素がまとまり、目的に合ったジャンルのスポーツバイクが見つかると思います。
私の場合、ママチャリ等の一般車よりもスポーツ寄りでロードバイクに比べ初心者でも乗りやすい、クロスバイクに決定と相成りました。
予算を決めよう
高価な自転車があることは知ってるけど、10万円以上する自転車なんて怖くて乗れない…と当時は思っていました。
上を見るとキリがない。だけど信頼できるブランドのいい自転車に乗りたい!
そう考えていた私は、先程のムック本で最低でもどのくらいの予算が必要なのか調べてみることにしました。
色々と見ていると、クロスバイクはお手頃な値段から購入できることがわかります。
人により高い安いの価値観には差があると思いますが、やっぱり最初は無理のない予算で楽しく乗れるのが一番なんじゃないかと思っています。
私はこの時の懐事情とクロスバイクが買えそうな値段、5〜6万円を予算に決めました。
クロスバイクを実際に見てみよう
ほしいジャンルと予算は決まりました。後は好きな色、気にいるデザインのクロスバイクを探すのみです。
最初は本やカタログで探していましたが、細かいディティールまではわかりません。「わからないなら見に行けばいいじゃん!」ということで、勉強もかねて実物を見ることにしました。
でも、初心者にとっていきなりスポーツバイク専門店やブランドストアは意外となかなか入りづらいものです。
そこで私が取った行動は…。
街に停めてある自転車を観察する
街なかに停めてある自転車をみて、カッコイイと思う色やデザインを探しました。これならお金もかかりませんし、出かけたついでに見て回れます。
何より気を使わなくて良いのです!我ながらいい考え。
※ただしどんなにカッコイイからといって、触ったり勝手に写真をSNSにアップするのはやめましょう
私が当時良くチェックしていたのは、新宿の靖国通り。最近変わってしまったようですが、歩道の一部に自転車が停められるようになっており、大量の自転車をみることが出来ます。
この辺りには大きな自転車屋さんがあることから、他の街よりもスポーツバイクが多く停まっているんです。
いろいろな自転車をみることで、ブランドもだんだん覚えていきました。そして遂に好みの色、デザインを見つけるのです。
ブランドストアへ行こう
私が行き着いた理想のデザインは、
- マットブラック
- さりげない差し色
- フレームは太すぎない
の3つ。この条件と予算に合う自転車を探し始めました。
ムック本と駐輪場観察でだいぶ知識がついた(であろう)私は、遂にほしい自転車を見つけます。
当時GIANTから発売されていた、「giant wonder0」という車種です。マットブラックのフレームに紫のワンポイント、更にはタイヤが紫とかなりイケてるクロスバイク。
金額も予算内ですし、もう君に決めた!という勢いでGIANTのブランドストアへ行くことにしました。
初めてスポーツバイクの専門店に足を踏み入れます。いろいろな自転車が並んでいて、お客さんも何だかみんなプロのように見えました。
かっこいい自転車ばかりでヨダレが垂れそうになりながらひとしきり店内をギロギロと観察をしましたが、目当ての自転車は見つかりません。
これはどういうことじゃと興奮気味に店員さんに尋ねると、そこにはスポーツバイク初心者の私にとって衝撃的な事実が待っていました。
クロスバイク購入前の注意点
スポーツバイクには時期がある
欲しかったwonder0は、もう在庫切れ。在庫切れどころかもう二度と手に入らない、完売だったのです。
自転車って完売するものなんだ…まず受けた衝撃はそこでした。
スポーツバイクは秋(10月ごろ)にモデルチェンジされ、基本的に生産台数が決まっています。
お店を訪れたのは5月。新しいモデルが発表されてからだいぶたったうえに次のモデルが発売されるまでもまだ時間があるという最悪のタイミングでした。
毎年モデルチェンジするなんてけしからん!そしたら毎年新しい自転車が欲しくなるじゃん!バンバン!!と鼻息荒くお店を後にした私。
欲しいと思った時に買えないなんてそんなことあるのか…と絶望感に苛まれました。
背が低いとサイズがない
いつまでも絶望感に苛まれていたって仕方ありません。別の自転車を探します。
今度は狙いをつけるのではなく、店頭にあるものから探すことにしました。それなら確実に買えるし、もうお店に入るのだって怖くない!
色々見て、気に入った自転車があれば跨らせてもらうを繰り返しました。
わたし「良いじゃない。でも少し大きいわね。コレの一番小さいサイズいただけるかしら?」
店員さん「申し訳ありません。こちらが最小サイズです。」
わたし「…( ^ω^)!?」
実は私身長が152cmで、スポーツバイクを乗るにはかなり身長が足りないんです。
女性向けと書いてあってもまたがってみると大きかったりして、なかなか合いませんでした。慣れれば乗れますよと勧められたりもしましたが、なんだか納得が行かない。
その後、街中自転車観察で気になったブランドを扱うお店を訪れる→また探すを繰り返しました。
なぜ繰り返すことになったかというと、いいなと思っても基本的にスポーツバイクは男性向けのサイズばかりなのです…。
こうなったら徹底的に妥協なく気に入った自転車を探そう、と決意を固めました。
自分に合うお店を探そう
いつしかスポーツバイク専門店への出入りも慣れていました。
初心者とわかったら話を聞いても突き放されてしまうようなお店、はたまた扱っていないブランドでも合いそうな自転車を熱心に探してくれる
お店など、様々なタイプのお店と出会いました。
スポーツバイクをお探しの皆さまは、専門店の検索もたくさんされていると思います。お店公式のブログやサイトはもちろん、まとめや口コミも目にする機会が多いのではないでしょうか。
私も例に漏れず、いろんなお店を調べては「あそこは感じが悪いのか…」とか「ここはサポートが手厚いらしい」など足を運ぶ前から耳年増になっておりました。
お店に関しては賛否両論あるとは思いますが、特に大きいお店は店員さんによって全く対応が違います。情報を鵜呑みにしすぎず、迷っている方は是非足を運んでみて欲しいです。
私の住む地域にはスポーツバイクを扱うお店が何店舗かあります。後々のこともあるしなるべく近くで購入したいなーと思っていましたが、ほしいブランドを扱っていないとどうしようもない。
なにかしら妥協しないと決まらないか…と半ばあきらめモードに入っていたところに、運命的な出会いが待っていました。
小さくても乗れる!FUJI PALETTEとの出会い
マットブラックに紫のロゴ、そしてメタリックパープルのハブ。なにこれかっこいいかっこよすぎです。
しかも小さいサイズがあるではないですか!FUJIは子供の頃父がシングルに乗っていたのをうっすらと覚えておりスポーティーなイメージだった為、このカラーリングはセンセーショナルでした。
…まあどうせ在庫ないよね。わたしもう勉強したし、調子になんか乗らないし。とぶつぶつひとりごとを言いながら、近くのFUJI取り扱い店へ行くことにしました。
購入そしてついに納車
お邪魔した自転車屋さんはとても小さな店内ですが、かっこいい自転車がたくさん展示してありました。
その中でもひときわカッコイイFUJI PALETTEが…!
しばらくうっとりと眺めていると、店員さんが「PALETTE、カッコイイですよね…!」と話しかけてくれました。
展示しているPALETTEにまたがらせてもらうと、少しサイズが大きい。在庫を調べてもらい、残りわずか数台のうちの一台を抑えてもらいました。
ひゃほーヤッタネついにわたしもクロスバイクデビューだーっと溶けたハニワのような顔をしながら心のなかではドワーフが阿波踊りを踊る始末。
取り寄せはすぐに出来るけど、納車までは一週間かかるとのこと。
なぜそんなに掛かるのか率直に聞いてみると、トラックで運ばれてくる間の振動で緩んでしまうネジやパーツの調整を、一度すべてばらしてから組み直し調整し直すんだそうです。
スポーツバイクって繊細なんですね…ぼそっと言うと、「そうなんです。だからネットとかで買う場合は、届いた後自転車屋さんに調整してもらわないとダメなんです。」とのこと。よかったネットで買わなくて…とこっそり思いました。
そして一週間後無事に納車となり、数年経った今もこちらの自転車屋さんにはお世話になっています。肝心のPALETTEはというと、今でも元気に走ってくれています。
どこかへ行くための足というより「私の相棒」というような感じです。ロードバイクを購入した今も、この相棒を手放すことは到底考えられません。